キャッチタンクを考える


配管図純正

 これが純正の配管図です。見ての通りですが、説明をいれないと分らないかな?
 最初の大きな矢印がフレッシュですね。ここがエアークリーナーの部分です。でもって、矢印がインテークを通りエンジンに向かってますよね。インテークの途中に斜めの線があります。これがスロットルです。
 また、インテークの途中からもホースを辿りエンジンに空気が流れています。
 黒い矢印がPCVですね。ここはワンウエイになっています。ここから、不完全燃焼のいろいろな物質が流れるわけですね。

PCVについて

 PCVからいろいろな物が流れると書きましたが、PCVは基本的には環境問題の為に再燃焼をさせている訳です。単純に言えば、エンジンには良い訳がない物質を垂れ流してしまえば、エンジンには良いのですが、そうなるとやはり環境を考えているLEVに価するS2000の価値が半減してしまうのですね。
 このPCVはワンウエイが装着されていて、インマニからエンジンに流れることはありません。
 さて、PCVがワンウエイですが、それ自体が開いているのはアイドリング時だけです。アクセルを開けている時はPCVは閉じてしまいます。いわゆる燃焼方向にエアーが必要なので、PCVに圧がかかるので、バルブが閉じたままなのです。
 単純に言えば、アイドリングの不完全燃焼の余計なものを燃やす為にあると言っても過言ではないのですね。
 PCVとインマニが繋がる理屈は、スロットル閉じている段階で、上の図の青枠の部分のインマニの部分が極端に言えば、真空状態というか、吸入力が増えて再燃焼を起こすわけです。。よって、PCVとインマニが繋がるのはスロットルのオフの状態だけなので、基本的には環境問題に関与しているだけなのです。
 よって、サーキット等の過酷な状態ではスロットルオフの状態でエンジン内のオイルががコーナーのGがかかったり、また、オイルがかなり上がってきている為にオイルが吹いてしまうのです。
 なんとなく、理解していただけましたか?

オイル上がりの対策

 オイル上がりの対策の一つとしては、やはり良いオイルを使用する事も重大な事の一つだと思います。
 また、オイルパンの加工等も対策の一つだと思います。SPOONやJ’sからも販売されていますよね。
 ヘッド自体を加工出きればある種対策も出来ます。オイルがそこに行き易いので、流れてしまうのですね。まあ、これはヘッドを開けてみないと分らない部分ですが。

配管図3又

 これは結構ほとんどの人がやっている三叉配管です。
 三叉配管のデメリットは大気開放をしなければ、得に問題ないと思います。はっきり言って、めくら栓をPCVに装着する方法もありますが、としの経験上ですが、不完全燃焼と言うか、バックファイヤーが起きたり、パワーチェックでも回転が上がらないと言う事が起きました。
 しかし、これでも問題なくやっている方もいますし、SPOONのレースカーもそうなので、これはとしの問題だけかもしれません。
 ただし、めくら栓をしてようが、してまいが、スロットルの開度にはその時点ではインマニと繋がっていないので、ワンウエイもへちまもないのですね。いわゆるにインマニの圧力がスロットルのオンの状態時にPCVの栓を閉じているので、走行中は特に関与してないのですね。
 単純に言えば、走っていれば関係ない部分なのですね。インマニに繋がって始めてPCVが閉じるわけですからね。

三叉配管のデメリット

 三叉配管のデメリットと言っても、単純に言えば、めくら栓と変わらないのですね。
 まあ、多少は入り口と出口の数が増えるのですから、違います。
 また、めくら栓では出ないオイルがそこから出てきます。これもめくら栓と比べての問題ですが、めくら栓がオイルがヘッドの上部で溜まっていて、不完全燃焼なら、やはりメリットになります。それが関係ないなら、配管が多くなるだけ意味ないです。
 単純に言えば、三叉配管はPCVもバルブも開いたままなので、エンジン内部が繋がっているのと得に変わりがないので、それ自体がエンジンに悪いわけではないのです。
 単純なデメリットは、オイルの出口が2つに増えていつも繋がっているので、オイルがたくさん流れ易いのです。
 めくら栓はそれがありません。だから、不完全燃焼とかがないならめくら栓がベターだと思います。その辺は個人の判断ですね。まあ、どちらもやってみてください。それなりの理由がどちらにもあります。

大気開放

 大気開放がオイルの酸化を呼ぶとの話題もありましたが、ある種誤解の部分だと思います。
 理由は大気開放をオイルキャッチでしても、インテークパイプと繋げても、結局はそこはエアーそ吸う部分であり、空気に触れる量はほとんど変わらないのです。
 問題があるとすれば、エアークリーナーを通った比較的綺麗な空気を吸うか、キャッチタンクを通った空気を吸うか違いです。
 まあ、三叉配管の場合は口の数が増えるので、その分の影響は多少はあると思いますが、やはり環境の部分の問題がメインと考えて良いと思います。
 出来れば、キャッチタンクの配管を普段はインテークパイプに戻しておいてやれば、環境問題はクリア出来ます。
 サーキット走行ではやはりオイル分をかなり含んで、大気開放の部分からもオイルが流れているので、白煙対策上、大気開放が良いと思います。
 エンジン自体には率直な話、大気開放がベターなのですが。やはり汚いがス分等はいらないですものね。このガス分がスタッジを溜める要素の一つにはかわりがないのですからね。
 また、大気開放は環境問題からも車検も通りません。

誤解でもないけど

 PCVのめくら栓や三叉配管でのインマニへの断線はエンジンに悪影響の話があります。それ自体は誤解の部分もあるし、または実際にそう可能性もないとは言えません。
 上記にいろいろ書きましたが、PCVは環境問題の部分が多いのです。問題なのは、一時的にアイドリングの不安定な部分が出たりするからなのですが、PCVはアイドリング時に全開状態なので、これをなくすとガスの濃度が変わってしまうのです。
 それが、一時的なアイドリングの不安定な部分を生み出すわけです。最初からそれを計算にいれていなければそれ自体は問題ないのですね。
 でもって、アイドリングの不安定な部分が一時的と書きましたが、これはCPUが学習するとか言ってましたが、実際は単なるエキマニ部分のO2センサーが適性値をだしているだけなので、ある種問題ないのかもしれません。
 ただし、その適性値をそのまま引っ張る可能性があるので、その時点ではそれが問題になるわけです。多分、問題ないとは思いますが、神経質な方には気になる部分だと思います。
 後は、個人の判断とかの部分にもなりますし、としはインマニはめくら栓状態ですが、今の所不具合はありません。いろいろなエンジンの状態にもよると思います。

配管図ニューキャッチタンク

 TN2Pで販売予定のキャッチタンクの配管です。
 単純に言えば、2層式です。タンクが2つあると思って良いです。単純に言えば、どなたにもフィットした装着が可能です。環境問題、車検もクリアしています。容量は2LでJAFの企画をパス出きるのではないでしょうか?
 PCVはPCVでキャッチタンクを繋ぎ、アクセルのオン、オフでバルブが動作するようにしています。そうすれば、余計なオイルは吹かないと思います。少なくとも、環境にも適合しますし、走行中は三叉配管と違い、バルブは閉じているので、すくなくともその時点ではオイルが吹く可能性が少ないです。まあ、無理やりオイルが流れれば別ですが、三叉とはその時点で各段にまともな配管です。
 それでも、アクセル・オフの時点でオイルがなんて思っていても、キャッチタンクがあるので、オイル分はそこに溜めてくれます。
 また、PCVからは絶対にインマニに戻すのがエンジンには嫌なんて方は、大気開放も出来ます。それに三叉とはちょっと感覚的に違います。少なくとも、循環はなくなりますからね。
 反対側は、クスコの配管と同じになりますが、インテークにも繋げることが出来るし、大気開放も選べますので、どちらもクリア出来ます。お好みでどうぞって感じです。
 オイルやガスが直に吹かないように、パイプも1回壁に当てることにしました。仕切りをつけるとの意見も聞きましたが、これで充分だとの事です。
 フタを付けるなんて意見ももらいましたが、やはりガス漏れも考えられますので、それは却下されてしまいました。

まとめ

 上記はとしがオイルキャッチタンクを製作する上で勉強したり、専門化の知識から、学んだものです。世の中にいろいろな考え方やいろいろな中途半端は意見がありますが、これで全てクリアできていると思います。後は、書き方の問題か、誤解くらいでしょう。

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